|
|
■2003(H15).5/5.「天然ゴム」。 卓球の「ラケット」を英語では、paddle(パドル)といいます。弦が編んであれば racket(ラケット)ですが、 板状になっているのでパドルと呼びます。▼最新モデルは表面に貼られた材質が、天然ゴム50%と合成ゴム50%の比率で配合したソフトラバーというゴムで、これは世界で初めてのようです。▼「ゴム」は水と同じほどに当たり前にあるので意識することもない必需品。生活舞台の隠れた名脇役と言えるでしょう。「水まわり」「靴」「衣類」「家具」「敷物」「取っ手」「紐」「絶縁物」「防水材」。▼二酸化炭素が発見されるよりも260年前の、1492年イタリア人のクリストファー・コロンブス C・Columbusはアメリカ大陸を発見。翌年も航海してハイチ島で島民がよく弾むボールでゲームをしているのを目撃しました。▼これに100年後のスペイン人が「ガム gum」という名前をつけました。そしてイギリス人H・キャベンディッシュが炭酸ガスを発見した頃、フランス人化学者がこの物質ゴムがテレピン油とエーテルに溶けるのを発見したので、他にも使える用途が開けました。▼自動車用のタイヤは世界中でゴムの主な用途の一つです。しかし使われているのはその後に発明された人造の合成ゴムで、石油から作られています。天然ゴムは摩耗や路面グリップに弱いからです。▼その代わり低温から高熱までに耐える良い点があるのでジェット機やスペースシャトルや医療用器具では天然ゴムが使用されています。近い将来に石油は枯渇するとみられるのでタイヤも天然ゴムを材料にする研究が始まっている。合成ゴムのリサイクル用途は狭く多くは燃やして燃料にしかできませんが天然ゴム製品は再利用できます。▼ゴムの木は原産地とみられる南米アマゾンにも自生しているのが発見されイギリス人の手で東南アジアに移植されました。今では世界の天然ゴムのほとんどは、タイ・インドネシア・マレーシアが生産しています。▼もし、この地域のゴムが細菌に冒されると世界は大混乱に陥ります。現在、日本の年間消費の比率は天然ゴムと合成ゴムは半々の75万トンづつから、合成ゴムへと移りつつあります。天然ゴムはゴム製品原価の半分を占めてしまいますが、合成ゴムの一般自動車タイヤの場合は完成品でも自動車メーカーへの卸値は3000〜4000円程度に安価だといわれます。▼どの国と人々にとっても欠かすことの出来ないゴムは、それを自由に取扱える立場の国や人間に政治的・軍事的な優位をもたらします。世界の平和を保つためにも、自然環境保全にも、ゴム栽培を健全に守ることが大切な 時代です。▼合成ゴム普及のきっかけは、ドイツが第一次世界大戦で海上封鎖されたため国内で人造ゴムの開発研究から工業化を一気に進めたことでした。20年ほどしてアメリカでも1932年デュポン社がデュプレンを開発、後に「ネオプレン」という名前で呼ばれ、これが合成ゴムの代名詞となりました。 (H15.5.5.西尾文化研究所)
(西尾文化研究所 H15.5.5.)
|
|